京都市東山区にある六波羅蜜寺は「ろくはらみつじ」と読みます。京都のミステリースポットとされる真言宗智山派の寺院ですが、六波羅蜜寺は「空也の寺」としてのみならず、数々の巡礼地の1つとしても有名です。
そして、六波羅蜜寺は「12年に1度」辰年の年にだけ「御本尊御開帳」という行事が行われます。その期間は非常に多くの参拝者が仏のご利益を授かるため訪れる日です。
本記事では、めったに見ることができない御本尊御開帳に行くことができたのでその様子をレポート致します。
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六波羅蜜寺「12年に1度の御本尊御開帳」

六波羅蜜寺「12年に1度の御本尊御開帳」は辰年にご開帳されます。直近では、令和6年11月3日〜12月5日の期間限定で行われました。ちなみに、御開帳が辰年の理由として有力なのは、六波羅蜜寺が龍と関係深いことに由来するとされます。
昔の話ですが、本堂前の池には悪さをする龍が棲みついていましたが、空也上人が説得したところ、お寺と信徒を守ってくれる守り神になったと言い伝えがあります。

六波羅蜜寺の本堂は朱塗りが特徴で、昭和44年(1969年)に大規模な本堂の修理が行われています。
六波羅蜜というのは、「施すこと」、「自分を戒めること」、「耐え忍ぶこと」、「努力すること」、「自分を見つめ直すこと」、「正しく見ること」を指すそうです。

中は撮影が禁止のため、遠くから雰囲気だけでも写真にしておきます。
大勢の人が参拝に訪れていて、ゆっくりすることはできませんでしたが、雰囲気だけでも伝われば幸いです。
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六波羅蜜寺の気になる噂

六波羅蜜寺は怖いという噂があります。それはなぜでしょうか?
京都には鳥辺野、化野、蓮台野という3つの風葬の地がありますが、六波羅蜜寺はそのうちの1つで最大の風葬の地とされる鳥辺野の入り口付近に位置しています。
つまり、昔はこの場所で「死者と最期のお別れをしていた」という言い伝えがあるためです。
この周辺は、死者を葬送していたといわれる「死の六道」とされていました。「死の六道」は「六道の辻」と呼ばれる地名で、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・冥界の6つの世界と繋がっています。

そして、六波羅蜜寺のあるこの土地は人骨が至るところに転がっていたといわれ、実際に過去の地名を調べると「髑髏町」という漢字で、「どくろちょう」と読み、不気味すぎる地名がついていたのです。
その後、不吉な地名のため江戸時代の役人によって、音の似た轆轤町(ろくろちょう)に変更されたとのこと。
さらに、怖いのが、六波羅密寺の門を出て左手すぐに「みなとや幽霊子育飴本舗」というお店があります。店名に「幽霊」とつくことから、この辺りがもともとは一帯墓地だったといわれています。
あの世の近くであることを覗わせる逸話が今に伝わるため、六波羅蜜寺は怖いという人もいるようです。
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六波羅蜜寺の見どころ
六波羅蜜寺には、国宝に指定されている本尊の十一面観音像や、重要文化財に指定されている地蔵菩薩坐像など見ておきたいモノが多くあります。ここでは、いくつか紹介します。
六波羅蜜寺の「一願石」

1つだけ願いごとが叶うという「一願石」は、石柱内の車輪を祈りを込めて、3回手前に回すといいそうです。

「一願石」の目の前では仏の顔つきで見守ってくれています。
平清盛公の塚

本堂の南側にある「平清盛公の塚」です。
六波羅の地には5,000を超える平家の邸宅群が建ち並んでいたとされ、その時代には「六波羅政権」とも呼ばれるほど、「平清盛公」の力が強かったとされます。「平清盛公」は安時代末期の日本の武将です。
参考:平清盛wikipedia
阿古屋塚

京都五条坂の遊女だった阿古屋は、平景清を救った人だそうです。
お墓が並んでいるのにも理由があるのですね。

福寿弁財天堂

福寿弁財天堂は、東寺の毘沙門天などとともに「都七福神」の一つとされ、芸能、財福、知徳の神である弁財天をお祀りしています。
空也上人立像

空也上人立像(くうやしょうにんりゅうぞう)と読みます。鎌倉時代の有名仏師、運慶の四男「康勝」が作ったとされています。念仏を唱える口から6体の仏さまが出現しているユニークな仏像です。
令和館は有料ですが、これらの展示物を見ることができます。入館料がもったいないと思う人は公式のYouTubeチャンネルが非常に面白く解説しているので見てみるとよいかもしれません。
六波羅蜜寺の御朱印

六波羅蜜寺の御朱印は、弁財天の御朱印が人気です。「巳の日」にお参りすると、金色の福寿弁財天特別印が授与されるとのこと。
六波羅蜜寺の銭洗い弁財天

六波羅蜜寺の金運が上がると噂の銭洗い弁財天。現代では、金運UPの神社が特に人気のように思いますが、ここの銭洗い弁財天もなかなかの評判です。

お参りの作法があり、お金を洗ってお清めをします。
銭洗い弁財天でのお金洗いのやり方は、お金をザルに入れて洗って、そのお金のうちいくらかを弁財天に供えて、残りを袋などに入れて持ち帰るといいそうです。

あとで気づいたのですが、巳の日に銭洗弁天さまの所で硬貨を洗う人が多いそうです。
大は小を兼ねるということわざがあるため、一万円を銭洗いで差し出すことにします。
銭洗いの効果が現れることを期待しましょう。
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六波羅蜜寺の基本情報

六波羅蜜寺へのアクセス方法ですが、京都駅からはバスが運行されており、D2バス乗り場206に乗車し、清水道で下車すると近いです。電車の場合は、清水五条駅が最寄り駅となっています。
六波羅蜜寺は、建仁寺や安井金比羅宮などが近いため観光の際にはそれぞれ訪問してみるとよいでしょう。
【施設名】 | 六波羅蜜寺は(ろくはらみつじ) |
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【電話番号】 | 075-561-6980 |
【営業時間】 | 8:00~17:00 ※行事によって変更あり 令和館8:30~16:45(受付終了16:30) |
【拝観料】 | 令和館拝観料 大人 600円 大・高・中学生 500円 小学生 400円 |
【住所】 | 京都府京都市東山区轆轤町81-1 |
【駐車場】 | あり(無料5台) |
【アクセス】 | 市バス「清水道」下車、徒歩約7分 京阪電車「清水五条駅」下車、徒歩約7分 阪急電車「京都河原町駅」下車、徒歩約15分 |
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