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清水寺「音羽の滝」3つのご利益の意味や見どころを詳しく紹介!【京都市東山区】

清水寺にあり古い歴史がある「音羽の滝」は観光スポットとして有名で、3本に分かれた水流の滝には観光客の行列ができています。音羽の滝は「おとわのたき」という読み方で古い歴史と様々なご利益があると話題のスポットです。

本記事では、清水寺の音羽の滝の3つのご利益の意味や見どころ、豆知識や歴史、由来などについて詳しくご紹介。音羽の滝の参拝方法など気になっている人は参考にしてみてください。

▼目次:

・清水寺「音羽の滝」の名前の意味と由来
・清水寺「音羽の滝」の3つの滝の意味は?ご利益と効果を解説!
・清水寺「音羽の滝」の参拝作法
・清水寺「音羽の滝」の見どころ
・清水寺「音羽の滝」の歴史や由来
・清水寺「音羽の滝」の知っておきたい豆知識
・清水寺「音羽の滝」の言い伝えや心霊の噂
・清水寺「音羽の滝」を参拝して願い事を叶えよう

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清水寺「音羽の滝」の名前の意味と由来

音羽の滝の名前の意味は地名からで、もともとは「乙輪」と書かれていたそうです。また、「音羽の滝」は「公卿藤原家隆の句」が名前の由来となりました。

公卿藤原家隆は「松風や音羽の滝の清水をむすぶ心はすずしかるらん」という句を読みました。「流れ落ちる音が鳥の羽音」のようだという意味で、このことから「音羽」と書くようになったそうです。

公卿藤原家隆は鎌倉時代初期の公卿であり歌人です。「かりゅう」という読み方でも知られています。「新古今和歌集」の撰者の一人で、小倉百人一首では従二位家隆で「風そよぐ 楢の小川の 夕暮は 御禊ぞ夏の しるしなりける」という句で知られています。

清水寺「音羽の滝」の3つの滝の意味は?ご利益と効果を解説!

音羽の滝は3本に分かれた筧が特徴的で、この3つにはそれぞれに違った意味がありご利益も違います。

音羽の滝は3本の筧から清水が流れ落ちていて、この清水は黄金水・延命水と呼ばれていました。

清めの水として尊ばれてきて、手や口を清めるためのものではなくご利益をいただける霊水です。

音羽の滝の霊水は3つに分かれていて、それぞれに意味があります。

清水寺が開創時からの歴史があるので、ご利益の内容や意味合いが時代によって変わってきているようです。どの時代にも信仰されてきた霊水でした。

音羽の滝の3つの滝のそれぞれの意味と効果について調べたところ、

  • 菩薩さまの「功徳水」
  • 長寿を祈る「延命水」
  • 清らかな心が持てるように願いが込められた「金色水」

という3つの意味を持つと言われていました。

それぞれ見ていきましょう。下記は、正面から見た場合の滝の意味と効果です。

①右端「延命長寿」

音羽の滝の3つの滝のうち、正面から見て右端の滝には「延命長寿」のご利益があります。延命長寿というのは病気やケガに悩まされている人や少しでも長く健やかに生きたいと願うことです。

②真ん中「恋愛成就」

3つの滝のうち、真ん中の滝には「恋愛成就」のご利益があります。好きな人と上手くいきたいと願う方や良き相手と結婚したいと願う方にご利益があるとされています。恋愛成就を願う人は真ん中の滝に向かいましょう。

清水寺にデートで訪れたカップルは音羽の滝で恋愛についての願い事をするのが人気で、多くのカップルが音羽の滝を訪れているようです。恋愛だけでなく縁結びにも効果があると言われていて、人間関係に悩んでいる方にもおすすめ。

③左端「学業成就」

正面から見て左端の滝には「学業成就」のご利益があるます。「学業成就」というのは高校や大学などの受験だけでなく、資格試験や会社の昇進試験に挑もうとする人にご利益があると言われています。修学旅行などで清水寺を訪れた学生たちに人気の滝です。

3つの滝のご利益はどれも同じという話

3つの滝から1つを選び水を一口飲んで願いを1つだけかけるのがマナーです。飲み過ぎると効果は半減し、欲張ると願い事が1つも叶わなくなると言われています。

しかし、3つの滝のご利益には確証はありません。「滝の水は皆同じです 後のお不動さまにお願い事をして霊水をいただいて下さい 諸願成就」という張り紙がしてあり、3つの滝はどれも同じだということです。

3つあるのは混雑緩和のためという説

音羽の滝が3つあるのは混雑緩和のためという説が聞かれます。室町時代の応仁の乱後に清水寺は再建されました。この時に描かれた「清水寺参詣曼荼羅」には音羽の滝がすでに3つに分かれているのがわかります。

諸説では鎌倉時代に3つに分けたという話が聞かれます。鎌倉時代頃には音羽の滝に修行で訪れる人が増えたようで、混雑を緩和するために滝を3つの筧に分けという説もあるようです。

清水寺「音羽の滝」の参拝作法

ここからは、音羽の滝の参拝の順番や作法についてご紹介します。

音羽の滝にはいくつか独自の参拝方法があります。どんな順番でどんな作法があるのかを調査してみました。

①不動明王にお参りして願い事を唱える

不動明王にお参りして願い事を唱えます。不動明王は音羽の滝の奥にあり、ご利益をいただこうと思うなら本尊の不動明王にお参りしましょう。きちんと手を合わせて頭を下げます。

不動明王にはお賽銭箱も用意されているので、しっかりとご挨拶をします。挨拶が終わったら柄杓を取り音羽の滝に向かいましょう。

②1つだけ選び1口分口に含む

1つだけ滝を選び、1口分口に含みます。「滝の水は皆同じです」と張り紙がされているように、元々は1つなのでどれを選んでもかまいません。ただし、複数の水を飲むと効果が薄れるという言い伝えがあるので1つの滝を選びましょう。

正しく参拝しないとご利益が薄れてしまいます。口をゆすぐのではなく、口に含んだ分は全て飲み干します。柄杓で水をすくう際には一口で飲み切れる量を調整するのがおすすめ。

③不動明王に向かい念じながらゴクリと飲む

口の中に含んだ水は不動明王に向かい念ずるまでは飲まないようにしましょう。再び不動明王に向かい、願い事を念じながらゴクリと水を飲み干します。

ひしゃくは手に持ったまま水を飲んでもいいのですが、気になる方はひしゃくを戻し、不動明王にきちんと手を合わせて願い事をしましょう。

④ひしゃくを滝の水で3回すすぎ元に戻す

ひしゃくを滝の水で3回すすぎ元に戻します。仏教的な意味合いから3回洗い流しています。ひしゃくは紫外線滅菌装置で殺菌されているので、使用後はきちんとすすいで殺菌するボックス内に戻しましょう。

水を飲みたくない場合はお水受けカップを購入して飲むこともできます。

「清水甘露椀」というお水受け用のカップは清水寺で購入することができて、300円と400円の2種類が販売されています。

販売されていないこともあるようなので、お水受けカップがどうしても欲しいという方は事前に清水寺に問い合わせをしてみましょう。

清水寺「音羽の滝」の見どころ

ここでは、音羽の滝の見どころについてご紹介します。音羽の滝には多くの見どころがあり、訪れた人を楽しませています。

音羽の滝には注目したい見どころがあるので見どころについて調査してみました。

4mの高さから流れ落ちる様が美しい

音羽の滝は4mの高さから流れ落ちる様が美しいことが見どころの1つとなっています。地上4mの高さから整然と3つの滝が流れ落ちる様子は山林で見る滝とは違いとても美しいと評判です。

信仰の場らしい厳粛で清々しい雰囲気

音羽の滝の見どころの1つに信仰の場らしい厳粛で清々しい雰囲気が挙げられます。清水寺の境内にあるので周囲には寺院建築があり、一帯は厳粛で清々しい雰囲気を持っているのが見どころとなっています。

1000年以上湧き続けている日本10大名水の1つ

1000年以上湧き続けている日本10大名水の1つというのも見どころの1つです。音羽の滝は清めの水として古くから尊ばれてきて、清水寺が778年に創建されてから1200年以上一度も枯れたことがありません。1年を通してほぼ一定の水量がこんこんと湧き続けているのが見どころとなっています。音羽の滝は日本10大名水の筆頭でもあります。

清水の舞台を見上げた風景

清水の舞台を見上げた風景が見どころとなっています。音羽の滝の位置から清水の舞台を見上げると見える風景が素晴らしく、ビュースポットとしてしられています。上から見る風景とはまた違った雰囲気を味わうことができるのが見どころです。

秋の紅葉の時期は見どころの1つで、音羽の滝と紅葉とのコラボレーションを楽しむことができます。春には桜、秋には紅葉を楽しめるのが見どころとなっています。

清水寺「音羽の滝」の歴史や由来

音羽の滝の歴史や由来についてご紹介しましょう。音羽の滝の歴史や由来を知っておくと清水寺を観光した際により楽しむことができます。音羽の滝の歴史や由来について調査してみました。

清水寺開創の起源

音羽の滝の歴史については清水寺の始まりの意味が記された書物内に昔から伝わっている逸話がのっています。奈良時代末期、1200年前に修行僧だった賢心が「北へ清水を求めていけ」とお告げを受けました。

夢の中に現れた翁のお告げに従って音羽山に行ったところ滝を見つけます。賢心は音羽山の淀川の川の合流点で金色水の流れを見つけ、水を追って湖上した先に現在の音羽の滝がありました。

清らかな水が湧き出ている滝で修業をつみ、修行中に出会った行叡という老仙人に寺院を立てよと遺命を受け、この地を守ったと伝えられています。

賢心は延鎮上人と呼ばれ、音羽山で清泉を見つけてその地を守るようになりました。坂上田村麻呂は賢心の教えに感銘を受け、寺院を建立しました。音羽の滝の清水にちなんで名づけられたのが清水寺です。

清水寺の名前の由来となった滝

清水寺には古い歴史がありますが、なぜ清水寺と呼ばれたのか名前の由来が気になります。清水寺のパワースポットとして知られる音羽の滝は清水寺の名前の由来となった滝です。

賢心が見つけた歴史がある音羽山の清らかな水の滝を「音羽の滝」と呼ばれ、清水寺の寺名の由来となりました。

清水寺ははじめは「北観音寺」という名前でしたが、音羽の滝の清水が知られるようになってから「清水寺」と改められ、音羽の滝は清水寺の名前の由来となりました。

山岳信仰の場であった

音羽の滝の上部にはお堂があり、「倶利伽羅竜王」が祀られています。「倶利伽羅竜王」は不動明王の化身とされる龍神で、山岳仏教では水辺に祀られています。歴史的に見ると、音羽の滝は山岳信仰の場として使われてきたようです。

延鎮上人の滝行の名残があり、水垢離という体の汚れを冷水で取り去る儀式も現在に受け継がれています。

清水寺「音羽の滝」の知っておきたい豆知識

音羽の滝には知っておくと便利な豆知識がたくさんあります。

音羽の滝を観光する前に知っておくとよりスムーズに観光することができる豆知識をご紹介しましょう。

豆知識を知っていると実際に観光した際により詳しく見学することができます。

音羽の滝の水は不純物が少ない軟水

豆知識の1つ目は音羽の滝の水についてです。音羽の滝の水は不純物が少なくて澄んだ水で、硬度が低い軟水。音羽の滝は京都盆地の地下水が地圧により音羽山の岩盤から湧き出しています。

年間を通して水温は11度から12度で、豆知識として「土用の丑の日に汲んだ霊水は腐らない」と言われています。

滝の水や柄杓の利用は無料

音羽の滝の豆知識の2つ目は滝の水や柄杓の利用は無料だということです。音羽の滝では自然の水が流れているので、水を飲むのは無料です。古くから飲料水やお茶を淹れるための水として重宝されていて、地元の方は滝の水を持ち帰る人も多いようです。

水を飲むための柄杓も無料で貸し出されているので、事前に準備は必要ありません。水は無料なのですが、拝観料が必要なのは豆知識として必要です。拝観料は高校生以上の大人は400円で小学生から中学生までは200円、未就学児は無料です。

清水寺で拝観料が必要なのは本堂だけなのですが、音羽の滝まで行きたい場合には清水の舞台を通らなければなりません。そのため清水の舞台の拝観料が必要となります。

音羽の滝の水は持ち帰りが可能

音羽の滝の水は京都名水の1つで、ナトリウムやカリウムが含まれていて健康に良いとされています。豆知識の3つ目は音羽の滝の水は持ち帰りが可能だということです。

地元の方はもちろん、地元以外の方もペットボトルなどに入れて音羽の滝の水を持ち帰ることができます。ペットボトルの場合、筧までの距離があるので、一度柄杓ですくってから容器に移しましょう。

清水寺「音羽の滝」の言い伝えや心霊の噂

古い歴史がある音羽の滝には言い伝えや心霊の噂も聞かれます。音羽の滝に関する言い伝えやおまじない、噂などについて調査してみました。

龍が夜ごと飛来して水を飲んだ

歴史深い音羽の滝には龍伝説という言い伝えがあります。龍伝説は龍にまつわる伝説で音羽の滝の言い伝えの中でも特に有名です。かつて清水寺の鎮守社だった「地主神社」には拝殿があり、天井には「八方睨みの龍」や「丸龍」が描かれていました。

龍は夜になると抜け出して音羽の滝の水を飲んでいたため、目に釘を打たれてしまったそうです。この言い伝えを元に2000年から青龍会という行事が行われるようになり、毎年3月と9月に開催されています。

大蛇退治が行われた際真っ赤に染まった

歴史深い音羽の滝には龍伝説以外にも様々な伝承が残されています。音羽の滝の水源である牛尾山でかつて大蛇退治が行われていました。大蛇退治が行われた際に真っ赤に染まったと言われています。

探し物が見つかるおまじないがある

探し物に関する言い伝えもあります。「清水の 音羽の滝は尽きるとも 失せたる○○の出ぬことなし」という短歌の意味は「清水寺の音羽の滝が枯れることはあっても失くしてしまった〇〇が見つかるはずがない」です。

探し物が見つかるおまじないで、自分が見つけたい物の名前を入れて唱えると失くした物が見つかるという言い伝えがあります。実際に音羽の滝まで行かなくてもこのおまじないを唱えると効果があると言われています。

幽霊が出るという心霊の噂がある

歴史がある音羽の滝には幽霊がでるという心霊の噂も聞かれます。昔、清水寺の一体は庶民の遺体を風葬する場所でした。当時、京都一帯では火葬ではなく遺体を野ざらしにする風葬で、野犬や野鳥に食べられていました。

放置された遺体は腐敗して悪臭を放っていました。このような歴史がある清水の舞台下には成仏できなかった霊が今でも渦巻いているという噂です。

清水寺「音羽の滝」へのアクセス

音羽の滝の3つのご利益の意味や見どころ、名前の由来などについてご紹介しました。音羽の滝は「おとわのたき」というのが正しい読み方で、ご利益がある霊水として知られています。

音羽の滝は清水寺本堂の左側にあり、本堂から東の階段を降りて左側に位置しています。清水の舞台の北東にあるので、清水寺を訪れた際には是非足を運んでみましょう。清水の舞台を抜けると音羽の滝へと続く階段があります。

看板に従って階段を下ると音羽の滝にアクセスすることができます。